フィンのカーブは美しい。
そうやってキラキラの朝陽に照らしていた。
そしてその記念撮影。
アートを。
新作を。
先日、そんなお題をいただいた。
そこで、こんなイメージで作品群を撮ってお送りすると、
大変喜んでいただけた。
創作の春。
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【テクニック編】
最後まで意識を切らない安全方法
Nation Champagne 6’11”
Photo by Brian Miller
シングルフィンでの、
しかも身が厚いボードでバレル波を走るのは初めてでありました。
今までは身が厚くても、
ガンタイプというか細かったので、
直線的に波壁に食い付いてたが、
このシャンパンは丸くそして大きい。
元々はサンオノフレやチャーチという分厚い波用にデザインされているので、
こういう波は不向きなはずだが、
ーー机上論など粉砕されるかのようにーー
感動的なまで曲線的に、そして動物的、
つまり能動(自発)的に波に張り付く感想を持った。
このボードは重く、そして大きいので、
常にリップの下に降りようとする。
こういうバレル波では、
こういう特性を持つサーフボードが最良とされている。
速いバレルだったので、
前のレイルに、
つまりフルレイルでさらに高速で、
とやっていた。
そして速度が欲しいがあまり、
左手をつけて前加重を続けていた。
さらにさらに。
で、
前加重が強すぎると、フィンが抜ける。
ということで、ここでフィンが抜けた。
(チャーリーブラウンならここで「やれやれ」と言うだろう)
ボードの上、バレルの中。
浅い海底でもある。
願わくば、「怪我などないように」ということだけ。
ここは一瞬が細かく、
それはまるでストップモーションのように感じられる。
交通事故とかでもそうだと聞いた。
とにかく、コントロールを失ったボードの上で、
待って待って、
最後に脱出できるチャンスが来るはずだろう、
と「その時」を待つ。
リラックスして、けれど機敏に。
フィンが再び波壁に入り、
その次の瞬間ボードは、
私を進行方向、つまりバレル内への前方に傾けてきた。
「よしいいぞ!」
さすが私が愛するボードであります。
安全な方向に適切な力で押し出してくれるとは。
そして私はボードの方向、
そして自分の向きが分断されるまでしっかりと膝を付けていた。
ということで、
私は全てを振り返って、なぜ無傷だったかを知るのです。
「バレルは最後まで意識を切らない」
そんな大切なことを再確認したシークエンス写真。
波乗りは楽しく、ときに偉大であります。
Happy Surfing!!
◎